台風の発達のしくみとこれから

2019/10/21

エクタス理科より

先日の台風19号の上陸で各地に大きな被害が出ました。
被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

今回巨大な台風になったのはなぜでしょうか。
台風の発達について考えてみましょう。

海水温が26.5℃以上になると、海面からの蒸発が盛んになり、上昇気流ができます。
上昇した水蒸気は、上空で冷やされて水になり、このときに周りに多くの熱を放出するのです。

台所で水を沸騰させるときをイメージしてみてください。
「 水 + 熱 → 水蒸気 」といった変化が起きています。
ところが、前述の上空では、逆のことが起きますから、
「 水蒸気 → 水 + 熱 」となり、周りに熱を放出するのです。

周りに多くの熱を放出するとさらに蒸発が盛んに起き、これが繰り返されていくと中心の気圧がどんどん下がります。
この現象を私たちは「台風が発達する」と表現しています。

台風19号の接近時は、日本近海の太平洋の水温が平年より高く約27℃だったので、台風が力を弱めるどころか、発達しながら日本に上陸してしまいました。

台風をこの世から無くしてしまえばよいと考える方もいるかもしれません。
ではもし本当に台風を発生させなくすると、どのようなことが起こるでしょうか?

今回はそのうちの1つだけ紹介します。

台風はいってみれば熱のかたまりですが、例えば北半球では赤道付近から北(極地)へ、熱を移動させる役割を担っています。
ですから、台風がこの世からなくなると、赤道付近の温度が今までよりも高温になり、また、極地の温度が低温になります。
ということは、人が生活できる温度の陸地が減ってしまうということで、これは大変なことですね。

台風の発達の原理から考えてみれば、海水温の上昇を抑えれば勢力の強い台風は発生しにくいということになります。
海水温の上昇は、地球温暖化の1つの結果ですので、二酸化炭素を出さない電気自動車を利用したり、私たちは工夫次第で地球を守ることができます。
これ以外にも何ができるかを考えて、将来のために行動したいものです。

関連記事related posts

エクタス理科より

駒場東邦中学校の理科の入試問題より

少しずつ暑い日が続くようになり夏の入り口のような季節になってきましたね。受験生のみなさんは日々勉強に励んでいると思います。 さて、本年の駒場東邦中学校の大問3では、ハマダンゴムシに関する問題が出題されました。ハマダンゴム…

エクタス理科より桜蔭中

桜蔭中の理科の入試問題より(2026)

季節外れの台風が過ぎ去り、少しずつ蒸し暑くなってきていますね。受験生のみなさんは日々学習に励んでいると思います。 さて、本年の桜蔭のⅡでは、モンシロチョウに関する問題が出題されました。モンシロチョウのオスが何を頼りにメス…

エクタス理科より筑駒

筑駒中の理科の入試問題より

急に寒くなり、もうすぐ冬が来る、という日々が続いていますね。 受験生のみなさん、2月1日まであと3ヶ月を切り、スパートをかけつつある時期だと思います。 さて、本年2024年の筑駒中の大問2の地学総合問題では、火山の恩恵に…

新着記事latest posts

お知らせ

2026/11/5

エクタス算数科

【算数にひらめきは必要か?】

「うちの子はひらめきが足りないので算数の成績がいまいちだ」「基本問題はできるようになったが応用問題になるとひらめき不足を感じる」…どちらも比較的良く見聞きする事案です。果たして本当に算数に『ひらめき』は必要なのか?? に…

エクタス算数科

2026/11/4

お知らせピックアップ

【1/11開催】新小2・3特別体験会

エクタスでは、新小2・3(現小1・2)のお子さまを対象に、無料で授業体験できる『特別体験会』を実施します。最難関中学合格のために、「低学年の今しかできないこと」「低学年だからやるべきこと」を追求するエクタスの指導を体験い…

お知らせピックアップ

pagetop